
「同等」と「同様」の違い

「同等」と「同様」は、どちらも「何かと同じような状態であること」を表す言葉ですが、その意味や使い方には違いがあります。
日常会話やビジネスシーンにおいても頻繁に登場する言葉ですが、適切に使い分けることで、より正確な表現が可能になります。
紛らわしい言葉ではありますが、しっかりと理解することで、表現の幅を広がります。

「同等」とは?マンガで使い方をわかりやすく解説

「同等」は、「等級や資格などの面において、あるものが他のものと同じ程度であること」を意味します。
「同等」の「同」は、「同じ」「等しい」という意味を持ち、「等」は「等級」「階級」など、ある基準に基づいた段階を表します。
そのため、「同等」は、何かしらの基準において、比較対象と同じレベルであることを示す言葉となります。

なお「同等」の類義語には、「同格」「同位」などが挙げられ、
- 「彼は課長と同等の権限を持っている」
- 「資格があれば、実務経験がなくても同等の評価を受けられる」
- 「その大学の学位は、国内のトップ大学と同等の価値がある」
のように使われます。
「同等」とは、等級や資格などの基準に基づき、同じレベルにあることを示す言葉です。
この言葉は、単なる類似ではなく、客観的に見て「同じランク・レベルである」と判断できる場合に使用されます。
そのため、明確な基準がない場合には「同等」という言葉は適切ではありません。

「同様」とは?マンガで使い方をわかりやすく解説

「同様」は、「主な点において同じと言えること」を意味します。
「同様」の「同」は、「同じ」「等しい」という意味を持ち、「様」は「ようす」「ありさま」を表します。
つまり、「同様」は、物事の全体的な性質や特徴が似ている場合に使われます。

なお「同様」の類義語には、「類似」「似通った」などが挙げられ、
- 「この問題は、前回と同様の手順で解決できる」
- 「A社の方針に対し、B社も同様の対応を取った」
- 「この症状は、風邪の初期症状と同様のものです」
のように使われます。
「同様」とは、ある物事が他の物事と「ほぼ同じ特徴を持っている」と判断できる場合に使われます。
ただし、「同等」と異なり、厳密にすべてが一致しているわけではなく、多少の違いが含まれる可能性があります。
また、「同様」は比較的広い範囲で使われる表現であり、状況や状態、考え方などにも適用できます。

「同等」と「同様」の使い分け
「同等」と「同様」は、どちらも「何かと似ている」ことを表しますが、意味や使い方には明確な違いがあります。
「同等」は、資格や等級、権利など、客観的な基準に基づき「同じレベルである」と言える場合に使われます。
一方、「同様」は、主な点において共通する特徴があるものの、細かい部分では違いがある可能性を含んでいます。
「この試験は、前回と同様の難易度だった」と言う場合、完全に同じ難易度ではない可能性もありますが、主な傾向が似ていることを意味しますが、「この資格は、あの資格と同等の価値がある」と言う場合は、両者が客観的に見て同じレベルにあることを示しています。
このように「同等」は客観的な基準がある場合に、「同様」は大まかに似ている場合に使われる言葉です。
理解度チェック!「同等」「同様」のクイズ問題
Q1
「〇〇」は、何かしらの基準において、比較対象と同じレベルであることを示す言葉です。「〇〇」に入る言葉は「同等」と「同様」どちら?
A1
同等
Q2
「資格があれば、実務経験がなくても同等の評価を受けられる」という使い方は正しい?
A2
正しい

Q3
「〇〇」の類義語には、「類似」「似通った」などが挙げられます。「〇〇」に入る言葉は「同等」と「同様」どちら?
A3
同様
Q4
「この症状は、風邪の初期症状と同等のものです」という使い方は正しい?
A4
間違い。正解は「この症状は、風邪の初期症状と同様のものです」です。
Q5
「〇〇」とは、ある物事が他の物事と「ほぼ同じ特徴を持っている」と判断できる場合に使われます。「〇〇」に入る言葉は「同等」と「同様」どちら?
A5
同様