【漫画で分かる】「加熱」と「過熱」の違いとは?意味・使い分けをわかりやすく解説!

「加熱」「過熱」の意味と違い

「加熱」と「過熱」の違いとは?の冒頭マンガ

ワニ先生
この記事では、マンガを使ってわかりやすく、「加熱」と「過熱」の意味や違い、使い分けについて解説するよ。

「加熱」と「過熱」の違い

「加熱」「過熱」の意味と違い

「加熱」と「過熱」は同じ読み方でも意味が異なる「同音異義語」です。

他にも「創造・想像」や「意義・異議」などがあります。

これらは意味を混同しやすく、文章を書く際に、どちらを使うべきか頭を悩ませた経験があるかもしれません。

ワニ先生
違いを理解し、ぜひ自信を持って使い分けられるようになろうね♪

「加熱」とは?マンガで使い方をわかりやすく解説

加熱

「加熱」は「熱を加えること」という意味を持ちます。

加熱の使い方のマンガ
  • 試薬を加熱する
  • 電子レンジで冷凍食品を加熱する

などのように使われます。

「加熱」の「加」は訓読みで「くわえる」と読み、「くわえる」「ふやす」「多くなる」という意味を持ちます。

「熱」は訓読みで「あつい」と読み、「温度を高める力」「焼く力」という意味を持ちますので「加熱」は「熱を加えること」という意味になります。

加熱」は主に、意図的に熱を加えて温度を上げることを意味する言葉です。

調理や実験物の加工などで必要な温度になるまで熱する行為に対して使われます。

ワニ先生
加熱」は目的を持って熱を加える場合に使用されるよ。下述する「過熱」は「加熱」と同じ熱に関する言葉ですが、ニュアンスは少々異なるんだ。

「過熱」とは?マンガで使い方をわかりやすく解説

過熱

「過熱」は「必要以上に熱くなること」「物事の状態が度が過ぎて激しくなること」という意味を持ちます。

過熱の使い方のマンガ
  • エンジンが過熱する
  • 議論が過熱する

などのように使われます。

「過熱」の「過」は訓読みで「すぎる」と読み、「度がすぎる」「はなはだしい」という意味を持ちます。

「熱」は上述した意味を持ちますので、「度が過ぎて温度が上がる」すなわち「必要以上に熱くなること」という意味になります。

過熱」は「加熱」と違って、意図せずに温度が上がりすぎることや、温度の上がりすぎによって好ましくない状態になる場合に使われます。

その物の制御を超えた状態を指すことが多いです。

ワニ先生
過熱」は「物事の状態が度が過ぎて激しくなること」という意味もあるよ。「必要以上に熱くなること」ということから転じて、物理的な温度以外でも、使われるようになり、議論取引競争などの場面で使用されるよ。

「加熱」と「過熱」の使い分け

「加熱」「過熱」はどちらも「かねつ」と読みますが、ニュアンスが異なるため、使い分けが可能になっています。

チェック!
意図的に熱を加える場合は「加熱」、必要以上に熱を加えてしまうことや、想定以上の温度に達する場合、物事の状態が度が過ぎて激しくなることを言い表す時には「過熱」を使用します。

理解度チェック!「加熱」「過熱」のクイズ問題

理解度チェックイラスト

Q1
「電子レンジで冷凍食品を過熱して、ちょうどよい温かさになった。」という使い方は正しい?

A1
間違い。正解は、「電子レンジで冷凍食品を加熱して、ちょうどよい温かさになった。」です。

Q2
「〇〇」は主に、「意図的に熱を加えて温度を上げること」を意味する言葉です。「〇〇」に入る言葉は「加熱」と「過熱」どちら?

A2
加熱

ワニ先生
加熱」は目的を持って熱を加える場合に使用されるよ。

Q3
自動車のエンジンが過熱して、走行中に違和感がある。」という使い方は正しい?

A3
正しい。

Q4
「〇〇」は「必要以上に熱くなること」「物事の状態が度が過ぎて激しくなること」を意味する言葉です。「〇〇」に入る言葉は「加熱」と「過熱」どちら?

A4
過熱

Q5
「議論が加熱する」という使い方は正しい?

A5
間違い。正解は、「議論が過熱する」です。

ワニ先生
過熱」は「物事の状態が度が過ぎて激しくなること」という意味もあるよ。「必要以上に熱くなること」ということから転じて、物理的な温度以外でも、使われるようになり、議論取引競争などの場面で使用されるよ。

記事の参考文献

  • 編 藤堂 明保・松本 昭・竹田 晃・加納 喜光・ (2001)『漢字源』改訂新版, Gakken.
  • 公益財団法人日本漢字能力検定協会.『漢字ペディア』.<https://www.kanjipedia.jp/>(参照日2024年10月26日).
  • 編 新村 出 (2008)『広辞苑』第六版, 岩波書店.
  • 編 沖森 卓也・中村 幸弘(2015).『ベネッセ表現読解国語辞典』
  • 編  一般社団法人共同通信社  (2022). 『記者ハンドブック : 新聞用字用語集』第14版,共同通信社.
  • 小学館.『デジタル大辞泉』. <https://dictionary.goo.ne.jp/jn/>(参照日2024年10月26日).
北澤篤史サイト運営者
1984年(昭和59年)、大阪府生まれ。言葉への関心が高じ、「ことわざ」「漢字」「四字熟語」をテーマに複数のウェブサイトを立ち上げる。これらのサイトは、小中学校の教材として利用されるほか、単語カードやタイピングゲームなど多様な形で活用されている。著書に『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』(講談社)、『マンガでわかる すごい!ことわざ図鑑〈試験に出る〉』(講談社)がある。

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