【漫画で分かる】「主催」と「主宰」の違いとは?意味・使い分けをわかりやすく解説!

「主催」「主宰」の意味と違い
「主催」と「主宰」の違いとは?の冒頭マンガ
ワニ先生
この記事では「主催」と「主宰」の意味や違い、使い分けについて解説するよ

「主催」と「主宰」の違い

「主催」「主宰」の意味と違い

主催」と「主宰」。これらは同じ読み方でも意味が異なる「同音異義語」です。

他にも「創造・想像」や「意義・異議」などがあります。

これらは意味を混同しやすく、文章を書く際に、どちらを使うべきか頭を悩ませた経験があるかもしれません。

ワニ先生
違いを理解して、ぜひ自信を持って使い分けられるようになろうね!

「主催」とは?マンガで使い方をわかりやすく解説

主催

主催」は「中心となってあることを催すこと」を指す言葉です。

「主催」使い方のマンガ
  • このコンサートは市が主催している
  • 週末に会社主催のパーティーがある

などのように使われます。

主催」の「主」は「あるじ」「つかさどる」と読み、「あるじ」「かしらとなる人」「中心になるもの」「つかさどる」「中心となってはたらくこと」という意味を持ちます。

「催」は「もよおす」と読み、「もよおす」「会合や行事などを行う」という意味を持ちます。

すなわち「主催」は、「中心となってあることを催すこと」「イベントや事業などを企画して開催すること」を意味します。

例えば、スポーツ大会、講演会、コンサートなどのイベントを組織や個人が主導して実行する場合に使います。

ワニ先生
主催」は、イベントの企画・運営に重点が置かれている言葉だよ♪

「主宰」とは?マンガで使い方をわかりやすく解説

主宰

主宰」は「人々の上に立ち、中心となって物事をとりはからうこと」を指す言葉です。

「主宰」使い方のマンガ
  • 彼女は文芸サークルを主宰している
  • 有名な美術家がその会を主宰している

などのように使われます。

主宰」の「主」は上述したとおり「あるじ」「つかさどる」と読み、「あるじ」「かしらとなる人」「中心になるもの」「つかさどる」「中心となってはたらくこと」という意味を持ちます。

「宰」は「つかさどる」と読み、「つかさどる」「仕事をとりしきる」「つかさどる人」という意味を持ちます。

すなわち「主宰」は、「人々の上に立ち、中心となって物事をとりはからうこと」「団体や組織、特定の活動を指導・統括すること」を意味します。

文学や芸術、研究グループなどの集団を率いるリーダーや、特定の活動の方向性を決める立場にある人物が「主宰」に当たります。

なお、例えば市や県などの行政や会社が参加者の上の立場に立ち、統括・指導して会を催すことは少ないので、もちろん会の種類にもよりますが、市や県などの行政や会社のイベントの開催に「主宰」が使われることは少ないです。

ワニ先生
主宰」は、企画や運営に加えて、上に立ち団体の活動を統括・指導する意味合いが強くなります♪

「主催」と「主宰」の使い分け

主催」と「主宰」は、読みだけではなく、意味も似ていますが、文脈に合わせて使い分けることが重要です。

チェック!
以上のように「主催」は「中心となって行事や会合を企画し、開催すること」、「主宰」は「上に立ち中心となって物事を取り仕切ること、統括すること」という意味になります。

理解度チェック!「主催」「主宰」のクイズ問題

理解度チェックイラスト

Q1
このコンサートは市が主催している」という使い方は正しい?

A1
正しい

ワニ先生
市がコンサートの参加者やスタッフの上に立ち指導・統括することは少ないので、主宰より主催が適切だよ

Q2
「〇〇」は、「イベントや事業などを企画して開催すること」を意味しますが「団体の活動を統括・指導する意味合い」はありません。〇〇に入るのは?

A2
主催

Q3
主宰」は、「団体や組織、特定の活動を指導・統括すること」を意味する、というのは正しい?

A3
正しい

Q4
彼女は文芸サークルを主宰している」という使い方は正しい?

A4
正しい。

ワニ先生
「主宰」は、団体の活動を統括・指導する意味合いが強くなるんだ!「主催」でも間違いではないけど、意味合いは少し変わってくるね

Q5
スポーツ大会、講演会、コンサートなどのイベントを組織や個人が主導して実行する場合に使われるのは主催それとも主宰?

A5
主催

ワニ先生
上の立場に立ち団体の活動を統括・指導する意味合いがあれば、「主宰」でも間違いではないけど、単に中心となってイベントを開催する時は、「主催」を使うよ!

記事の参考文献

  • 編 藤堂 明保・松本 昭・竹田 晃・加納 喜光・ (2001)『漢字源』改訂新版, Gakken.
  • 公益財団法人日本漢字能力検定協会.『漢字ペディア』.<https://www.kanjipedia.jp/>(参照日2024年10月11日).
  • 編 新村 出 (2008)『広辞苑』第六版, 岩波書店.
  • 編 沖森 卓也・中村 幸弘(2015).『ベネッセ表現読解国語辞典』
  • 編  一般社団法人共同通信社  (2022). 『記者ハンドブック : 新聞用字用語集』第14版,共同通信社.
  • 小学館.『デジタル大辞泉』. <https://dictionary.goo.ne.jp/jn/>(参照日2024年10月11日).
北澤篤史サイト運営者
1984年(昭和59年)、大阪府生まれ。言葉への関心が高じ、「ことわざ」「漢字」「四字熟語」をテーマに複数のウェブサイトを立ち上げる。これらのサイトは、小中学校の教材として利用されるほか、単語カードやタイピングゲームなど多様な形で活用されている。著書に『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』(講談社)、『マンガでわかる すごい!ことわざ図鑑〈試験に出る〉』(講談社)がある。

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