「機械」と「器械」の違いとは?意味・使い分けをマンガで徹底解説!

「機械」「器械」の意味と違い
ワニ博士
この記事では「機械」と「器械」の意味や違い、使い分けついて、例文を交えながら詳しく解説するよ

「機械」と「器械」の意味と違い

「機械」「器械」は、日常のさまざまなシーンで登場する同音異義語です。

しかし、いずれも漠然とした意味合いは知っているものの、詳しい意味や使い分けを説明するとなると、意外に難しいことに気づきます。

これらの言葉にはどのような違いがあるのでしょうか。

ワニ博士
紛らわしい言葉だけど、使い分けることができると表現の幅が広がるよ。ぜひ参考にしてね♪

「機械」とは?マンガで使い方をわかりやすく解説

機械

「機械」は「主に人力以外の動力(電気、エンジンなど)によって動くもので、比較的複雑な構造を持ち、複数の部品が組み合わさって一つの機能を実現する装置」を意味します。

  • 「新しい機械を導入することで生産性の向上を目指す」
  • 「工場で機械を操作する」

などのように使われます。

「機械」の「機」は訓読みで「からくり」と読み、「細かい部品の組み合わせで働くしかけ」「からくり」という意味を持ちます。

「械」も同様、訓読みで「からくり」と読み、「しかけ」「道具」「からくり」という意味を持ちます。

したがって「機械」は「細かい部品の組み合わせではたらくしかけ」という意味になります。

「機械」は、エネルギーを使って自動的に何かを動かしたり、作業を行ったりする装置や道具を意味します。

エンジンやモーターなどの動力を持つものが多く、工業製品や大型の装置を意味する言葉です。

一方「器械」は、同じ「きかい」と読みますがニュアンスが異なります。

「器械」とは?マンガで使い方をわかりやすく解説

器械

「器械」は「人力、もしくは単純な動力源(バネなど)で動くもので、比較的単純な構造を持ち、一つの機能に特化している装置」を意味します。

  • 「体育の授業で器械体操をする」
  • 「彼は器械を使って測定を行った」

などのように使われます。

「器械」の「器」は訓読みで「うつわ」と読み、「入れ物」「一定の形につくられた道具」という意味を持ちます。

「械」は上述したとおり、訓読みで「からくり」と読み、「しかけ」「道具」「からくり」という意味を持ちます。

したがって「器械」は「一定の形に作られた道具・からくり」という意味になります。

「器械」は「機械」ほど複雑ではなく、大きな動力を伴わないものを意味します。

より伝統的な、シンプルな道具を意味することが多くなります。

ワニ博士
何かの測定や実験、体操のために作られた装置等を意味する場合は「器械」を使うよ

「機械」と「器械」の使い分け

このように、「機械」「器械」は読みは同じでも意味が異なる同音異義語にあたります。

チェック!
「機械」は動力を使って動く装置や道具、「器械」は「機械」ほど大きな動力を伴わない装置と使い分けることができます。

理解度チェック!「機械」「器械」のクイズ問題

Q1
「工場で機械を操作する」という使い方は、正しい?

A1
正しい

Q2
工業製品や大型の装置を意味する言葉は、「機械」それとも「器械」?

A2
機械

Q3
「〇〇」は「人力、もしくは単純な動力源(バネなど)で動くもの」〇〇に入るのは?

A3
器械

Q4
「機械は、より伝統的な、シンプルな道具を意味することが多い。」というのは正しい?

A4
間違い。正しくは、「器械は、より伝統的な、シンプルな道具を意味することが多い。」です。

ワニ博士
「機械」はエンジンやモーターなどの動力を持つものが多く、工業製品や大型の装置を意味するよ

Q5
「械」という漢字は「しかけ」「道具」「からくり」という意味を持つ、というのは正しい?

A5
正しい

記事の参考文献

  • 編 藤堂 明保・松本 昭・竹田 晃・加納 喜光・ (2001)『漢字源』改訂新版, Gakken.
  • 公益財団法人日本漢字能力検定協会.『漢字ペディア』.<https://www.kanjipedia.jp/>(参照日2024年9月25日).
  • 編 新村 出 (2008)『広辞苑』第六版, 岩波書店.
  • 編 沖森 卓也・中村 幸弘(2015).『ベネッセ表現読解国語辞典』
  • 編  一般社団法人共同通信社  (2022). 『記者ハンドブック : 新聞用字用語集』第14版,共同通信社.
  • 小学館.『デジタル大辞泉』. <https://dictionary.goo.ne.jp/jn/>(参照日2024年9月25日).
北澤篤史サイト運営者
1984年(昭和59年)、大阪府生まれ。言葉への関心が高じ、「ことわざ」「漢字」「四字熟語」をテーマに複数のウェブサイトを立ち上げる。これらのサイトは、小中学校の教材として利用されるほか、単語カードやタイピングゲームなど多様な形で活用されている。著書に『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』(講談社)、『マンガでわかる すごい!ことわざ図鑑〈試験に出る〉』(講談社)がある。

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