「情勢」と「状勢」の違いと意味
「情勢」と「状勢」は、いずれも「じょうせい」と読み、「物事の流れや動きなど変化の様子」という同じニュアンスを持つ言葉ですが、それぞれの意味と使い方には違いがあるのでしょうか。
本記事ではその「情勢」と「状勢」の意味と違いを深堀りし、用例などを通じて、使い分けのポイントがあるのかを解説していきます。
紛らわしい言葉ですが、使い分けることができれば表現の幅が広がりますので、ぜひ参考にしてみてください。
「情勢」の意味

「情勢」は「変化していく物事の成り行きや様子」という意味を持ちます。
「情勢」の「情」も「勢」も、「ありさま」「ようす」という意味があります。
したがって「情勢」は、漢字だけから考えると、「ありさまや様子」という意味になります。
しかし、実際は「変化していく物事の成り行きや様子」という意味で使われるので、若干の相違がある点に注意が必要です。
「情勢」の類義語と例文
「情勢」の類義語には「時局」「形勢」「事態」「様態」などが挙げられます。
「情勢」は「社会情勢が不安定になってきた」「経済情勢に敏感になる」「業界の情勢に合った商品が売り上げを作る」のように用いられます。
「情勢」とは
「情勢」とは全体を大きく見渡した様子を表すため、例文にもある通り「社会情勢」や「業界の情勢」など規模が大きい言葉とセットで使われることが多いです。
また「変化していく物事の成り行きや様子」という意味ですが、具体的には「現在の様子や今後の成り行き」を表す言葉です。
「状勢」の意味

「状勢」も、「変化・進展していく物事のその時々の様子やなりゆき」という意味を持ちます。
「状勢」の「状」は「かたち」「ようす」「なりゆき」という意味があり、「勢」は上述の通り「ありさま」「ようす」という意味があります。
したがって「状勢」は、漢字だけから考えると、「なりゆきや様子」という意味になります。
しかし、実際は「変化・進展していく物事のその時々の様子やなりゆき」という意味で使われるので、若干の相違がある点に注意が必要です。
「状勢」と「情勢」は同じ意味で、同じ読み方である同音同義語になります。
「状勢」の類義語と例文
「状勢」は「情勢」と同じ言葉が類義語になり、「時局」「形勢」「事態」「様態」などが挙げられます。
「状勢」は「情勢」と同様に使われ「緊迫した状勢にある」「状勢が悪化しそうに見える」「目下の状勢を踏まえて説明が行われた」のように用いられます。
「状勢」とは
「状勢」も「情勢」と同様に全体を大きく見渡した様子を表すため、規模が大きい言葉とセットで使われることが多いです。
なお「情勢」と「状勢」は国語辞典でも同じ意味として扱われています。
「情勢」と「状勢」の違い
以上のように、「情勢」も「状勢」も全く同じ意味なので、違いはありません。
どちらを使うべきか悩むと思いますが、一般的には「情勢」の方が多く使われます。
新聞紙面でも「状勢」は基本的には使用せず、「情勢」で統一するよう決められているので、「情勢」を使う方が無難ですが、どちらを使っても問題はありません。
記事の参考文献
- 編 山田忠雄、柴田武、酒井憲二、倉持保男、山田明雄、上野善道、井島正博、笹原宏之 (2012)『新明解国語辞典』第七版, 三省堂.
- 著 北原 保雄(2011-2019)『明鏡国語辞典』第二版,大修館書店.
- 編 新村出 (2018,2019)『広辞苑』第七版, 岩波書店.
- 小学館.「デジタル大辞泉」. <https://dictionary.goo.ne.jp/jn/>(参照日2025年3月19日).
- 公益財団法人日本漢字能力検定協会.「漢字ペディア」.<https://www.kanjipedia.jp/>(参照日2025年3月19日).
- 編 一般社団法人共同通信社 (2022). 『記者ハンドブック : 新聞用字用語集』第14版,共同通信社.
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