「企画」「規格」の意味と違い 

「企画」「規格」の意味と違い

「企画」「 規格」の意味と違い

「企画」「規格」は日常的によく使われる言葉です。どちらも「きかく」と読みますが、意味が異なるため、メールや手紙など文章で伝える際に正しく使い分ける必要があります。この2つの言葉を正確に使い分けられているでしょうか。

本記事では「企画」と「規格」の意味と違い、用例などを深掘りしていきます。文脈に応じて使い分けることができると表現の幅広がります。ぜひ参考にしてみてください。

「企画」

企画

「企画」は「計画を立てること、またその計画」という意味を持ちます。類義語に「設計」「立案」などが挙げられます。

「企画会議」「秋の旅行を企画する」「新商品の企画」などのように使われます。

「企画」の「企」は「くわだてる」と読み、「くわだてる」「事を始める」という意味を持ちます。「画」は「えがく」「はかる」と読み、「はかる」「考えをめぐらす」という意味を持ちます。

したがって「企画」は「計画を立てる」という意味になります。

「企画」は、ある目的を達成するための計画を立てることや、計画そのものを指します。イベントや新商品開発、プロジェクトの立案など、何かを計画する際に使われます。

一方「規格」は、下述しますが、意味が全く異なる言葉になります。

「規格」

規格

「規格」は「さだめ」「標準」「工業製品などに対して定めた基準」という意味を持ちます。

「規格外の商品」「JIS規格」「製品の規格を統一する」などのように使われます。

「規格」の「規」は「のり」「きまり」「てほん」という意味を持ちます。「格」は「おきて」「きまり」「のり」という意味を持ちます。

したがって「規格」は「きまり」「定められた基準」という意味になります。

「規格」は、製品やサービスなどの品質や性能に関する一定の基準を指すことが多くあります。「規格」があることによって、製品やサービスの統一性や互換性の確保につながります。

このように、「企画」「規格」は同じ「きかく」と読みますが、意味が異なる言葉になります。

計画を立てることを「企画」、製品やサービスの基準や仕様を定めたものは「規格」と使い分けることが可能になっています。

文脈に合わせて適切なものを選択することが大切です。

記事の参考文献

  • 編 藤堂 明保・松本 昭・竹田 晃・加納 喜光・ (2001)『漢字源』改訂新版, Gakken.
  • 公益財団法人日本漢字能力検定協会.『漢字ペディア』.<https://www.kanjipedia.jp/>(参照日2024年11月12日).
  • 編 新村 出 (2008)『広辞苑』第六版, 岩波書店.
  • 編 沖森 卓也・中村 幸弘(2015).『ベネッセ表現読解国語辞典』
  • 編  一般社団法人共同通信社  (2022). 『記者ハンドブック : 新聞用字用語集』第14版,共同通信社.
  • 小学館.『デジタル大辞泉』. <https://dictionary.goo.ne.jp/jn/>(参照日2024年11月12日).
北澤篤史サイト運営者
1984年、大阪府生まれ。 著書 『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』(講談社、2024) ことわざ学会所属。ことわざ研究発表『WEB上でのことわざ探求:人々が何を知りたいのか』(ことわざ学会フォーラム、2023)