
「機運」と「気運」の違い
「機運」と「気運」は、いずれも「きうん」と読み、似たような使い方をされる場合がありますが、意味や使われる場面が異なります。
日常生活やビジネスシーンなどで多く使われていますが、どのような違いがあるのでしょうか。
紛らわしい言葉ですが、使い分けることができれば、表現の幅が広がります。

「機運」とは?マンガで使い方をわかりやすく解説

「機運」は、「物事をなすのによい機会・時機・おり」「あることを行うのに適した、時のめぐりあわせ」という意味を持ちます。
「機運」の「機」は、「物事の起こる兆し」「きっかけ」「はずみ」という意味があり、「運」は、「運ぶ」「動く」「巡り合わせ」という意味があります。
したがって「機運」は、「きっかけが巡ってくる」すなわち「あることを行うのに適した、時のめぐりあわせ」という意味になります。

なお、「機運」の類義語としては、「時機」「好機」「頃合い」などが挙げられ、「機運」は
- 「政治改革の機運が高まっている」
- 「環境保護の機運が社会全体で強まっている」
- 「新しいプロジェクトを開始する機運が到来する」
のように使われます。
「機運」とは、時の巡り合わせや機会、何かを行うのにふさわしいタイミングや状況を意味し、以前よりも物事が行いやすい状態に好転した場合に使われます。

「気運」とは?マンガで使い方をわかりやすく解説
「気運」は、「時勢の成り行き」「物事の情勢がある方向に進もうとする傾向」という意味を持ちます。
「気運」の「気」は、「空気」「何か特有の様子」「気配」「おもむき」の意味というあり、「運」は、上述のとおり「運ぶ」「動く」「巡り合わせ」という意味があります。
したがって「気運」は、「動いていく何らかの気配」すなわち「物事の情勢がある方向に進もうとする傾向」という意味になります。

なお「気運」の類義語は、「風潮」「時流」「流れ」などがあり、「気運」は
- 「政治改革の気運が高まっている」
- 「働き方改革を進める気運が加速している」
- 「平和への気運が強くなっている」
のように使われます。
「気運」とは、世の中の雰囲気や流れが一定の方向に動いていることを表し、目には見えない物事の動向や傾向を指します。

「機運」と「気運」の使い分け
「機運」と「気運」は、いずれも「きうん」と読みますが、それぞれの意味や使われる場面には違いがあります。
「機運」は、時の巡り合わせや物事をなすのに良い時機のことを言い、行動や変化などを起こす「タイミング」を強調する場合に使われます。
一方「気運」は、物事がある方向に向かっている状態・傾向や、時勢の成り行きのことを言い、「そのような流れになっている」という漠然とした、人々の感じられる「雰囲気や空気感」を表現する場合に使われます。
「機運」と「気運」は、使い分けの難しい言葉のため新聞紙面では、「気運」という文字を使う場合でも「気運」は使わず、より汎用性の高い「機運」で統一されるようになりました。
そのため、「気運」と「機運」の使い分けで迷った際には、「機運」を使えば無難でしょう。
理解度チェック!「機運」「気運」のクイズ問題

Q1
「〇〇」は、「きっかけが巡ってくる」すなわち「あることを行うのに適した、時のめぐりあわせ」という意味の言葉です。「〇〇」に入る言葉は「機運」と「気運」どちら?
A1
機運
Q2
「環境保護の機運が社会全体で強まっている」という使い方は正しい?
A2
正しい

Q3
「〇〇」の類義語は、「風潮」「時流」「流れ」などがあります。「〇〇」に入る言葉は「機運」と「気運」どちら?
A3
気運
Q4
「平和への気運が強くなっている」という使い方は正しい?
A4
正しい。
Q5
「気運」は、「動いていく何らかの気配」すなわち「物事の情勢がある方向に進もうとする傾向」という意味は正しい?
A5
正しい

記事の参考文献
- 偏 松村明・三省堂編修所(2019)『大辞林』第四版,三省堂.
- 偏 山田忠雄・柴田武・酒井憲二・倉持保男・上野善道・山田明雄・井島正博・笹原宏之(2011)『新明解国語辞典』第七版,三省堂.
- 編著 北原保雄(2010)『明鏡国語辞典』第二版,大修館書店.
- 小学館.「デジタル大辞泉」. <https://dictionary.goo.ne.jp/jn/>(参照日2024年12月30日).
- 公益財団法人日本漢字能力検定協会.「漢字ペディア」.<https://www.kanjipedia.jp/>(参照日2024年12月30日).
- 編 一般社団法人共同通信社 (2022). 『記者ハンドブック : 新聞用字用語集』第14版,共同通信社.