「紹介」「照会」の意味と違い
「紹介」と「照会」は、同じ読み方でも意味が異なる同音異義語です。日常生活やビジネスシーンなどで多く使われていますが、どのような違いがあるのでしょうか。
本記事ではその「紹介」と「照会」の意味と違いを深掘りし、用例などを交え、使い分けのポイントについて解説していきます。
紛らわしい言葉ですが、使い分けることができれば、表現の幅が広がります。ぜひ参考にしてみてください。
「紹介」
「紹介」は、「知らない人同士を引き合わせること」「知られていない事柄・内容などを広く知らせること」という意味を持ちます。
「新入社員を紹介する」「友人に彼を紹介する」「日本文化を海外に紹介する」のように使われます。
「紹介」の類義語としては、「引き合い」「仲介」などが挙げられます。
「紹介」の「紹」は、「受けつぐ」「とりもつ」「引き合わせる」という意味を持ち、「介」は「間に入る」「仲立ちをする」「物の間にはさまる」という意味を持ちます。
したがって「紹介」は、「間に入って、引き合わせること」すなわち「知らない人同士の間に入って、引き合わせる」という意味になります。
「紹介」の対象は、人だけではなく物や事柄など、幅広いです。
なお「紹介」は、新たな人間関係を構築したり、物事の特徴やメリットなどを知らしめたり、信頼関係を広げるための重要なスキルです。
「照会」
「照会」は、「不明な点を問い合わせること」「問い合わせて確認すること」の意味を持ちます。
「口座残高を照会する」「パスワードの照会には時間がかかる」「詳細な受験資格を照会する」のように使われます。
「照会」の類義語しては、「鑑みる」「参照」「参考」などがあります。
「照会」の「照」は、「てらす」「照らし合わせる」「見比べる」の意味を持ち、「会」は「であう」「あつまる」「あわせる」という意味を持ちます。
したがって「照会」は、「問い合わせて見比べること」すなわち「不明な点を問い合わせて確認すること」という意味になります。
「照会」は、自分が不明な点を確認するため、第三者に問い合わせる際などに用いられ、「照会」により、自分の知識や情報を補充したり、人の意見や経験を参考にします。
以上のように「紹介」は、知らない人同士を引き合わせたり、知られていない事柄などを広く知らせることで、「照会」は、自分が不明な点を確認するために第三者に問い合わせて確認する行為です。
記事の参考文献
- 偏 松村明・三省堂編修所(2019)『大辞林』第四版,三省堂.
- 偏 山田忠雄・柴田武・酒井憲二・倉持保男・上野善道・山田明雄・井島正博・笹原宏之(2011)『新明解国語辞典』第七版,三省堂.
- 編著 北原保雄(2010)『明鏡国語辞典』第二版,大修館書店.
- 小学館.「デジタル大辞泉」. <https://dictionary.goo.ne.jp/jn/>(参照日2024年11月13日).
- 公益財団法人日本漢字能力検定協会.「漢字ペディア」.<https://www.kanjipedia.jp/>(参照日2024年11月13日).
- 編 一般社団法人共同通信社 (2022). 『記者ハンドブック : 新聞用字用語集』第14版,共同通信社.
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