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「全容」と「全貌」の意味と違い

「全容」と「全貌」の意味と違い

「全容」と「全貌」の意味と違い

全容」と「全貌」は、どちらも「物事の全体像」を表す言葉ですが、それぞれが示す「全体」の対象は異なります。

日常会話やニュースなどでも使われることの多いこれらの語ですが、意味の違いを理解して使い分けることで、より的確で自然な表現が可能になります。

本記事では「全容」と「全貌」の意味や違い、使い方を例文を交えて詳しく解説していきます。

「全容」

全容とは

全容」とは、「物事の全体的な“内容”」という意味があります。

全容」の「容」は「内容」「器の中身」といった意味を持ちます。

そこから「全容」は「物事の全体的な“内容”」「物事の中身すべて」という意味につながります。

なお「全容」の類義語には、「概要」「全体像」などがあり、「事件の全容が徐々に明らかになってきた」「この計画の全容を把握するには、もう少し調査が必要だ」「彼はストーリーの全容を知らずに発言している」のように使われます。

全容」とは、物事の“内容面”に焦点を当てて、それを全体としてとらえたときに使われる言葉です。

たとえば事件の「全容」であれば、「どういう経緯で起きたのか」「誰が関わっていたのか」「背景には何があったのか」といった、内面的・構成的な事実全体を指します。

そのため、「全容が明らかになる」という表現は、内容面の詳細が徐々に明らかになっていく様子を意味し、マスコミや報道の場面でもよく用いられます。

また、文学や芸術、計画など“中身があるもの”の全体的な理解を示す場合にも、自然に使うことができます。

「全貌」

全貌とは

全貌」とは、「物事の全体的な“姿かたち”や“外見”」という意味があります。

全貌」の「貌」は「かたち」「顔つき」を意味しており、そこから派生して、「物事の外観」「表に見える全体的な様子」という意味になります。

なお「全貌」の類義語には、「全体像」「輪郭」「外観」などがあり、「この巨大建造物の全貌がついに公開された」「事件の全貌が暴かれたことで、社会に衝撃が走った」「プロジェクトの全貌を知らないまま進めてしまった」のように使われます。

全貌」とは、何かの全体的な“形”や“姿”を視覚的にとらえる意味合いを持つ言葉です。

たとえば、黒幕の「全貌が明らかになった」といった表現では、人物の姿やその役割、背後にいた様子など、“目に見えるかたち”としての全体像がようやく見えてきたという意味になります。

全容」が内面的な中身をとらえる言葉であるのに対し、「全貌」はあくまで外から見た姿や構造の全体を表すのが特徴です。

また、やや劇的なニュアンスを持ち、ミステリーや事件報道などの文脈で用いられることが多く、場面に応じて言葉を使い分けることが求められます。

全容」と「全貌」は、どちらも「物事の全体」を示す点では共通していますが、その“焦点の当てどころ”に明確な違いがあります。

全容」は、内容や構成、物事の内面的な事実全体を表し、「全貌」は外見的な姿や形、目に見える部分の全体を表します。

したがって、「事件の詳細」や「計画の構成」「物語の筋書き」など、内容に言及する際は「全容」を使い、「人物の姿」や「建造物の形」「プロジェクトの外観」など、視覚的な姿や形を指す場合には「全貌」を用いるのが適切です。



北澤篤史サイト責任者